生まれたばかりのみなしごの子ネコ、実はとんでもないレアネコだった!
タイで、ある家族が窓の外を見ると、道端に小さな子ネコがひとりぼっちでいるのが目に入ってきました。

よく見てみると、そのネコはどうやら普通の家ネコではなかったので、家族は野生動物保護団体に助けを求めて連絡をしました。
タイ野生動物保護団体がそのネコを引き取りにやってくると、実はそのネコが絶滅危惧種に指定されているネコであったことに気がつきました。東南アジアに生息する、スナドリネコという野生のネコだったのです。
「なぜ、母親がそばにいなかったのかと疑問に思ったのが最初の感想です」とタイ野生動物保護団体の担当者は話します。「わたしたちが到着した時の時点で、このネコは生まれて数時間しか経っていない子ネコだったのです」。
どうやらこの子ネコを見つけた家族はこの種のネコに慣れているようで、タイ野生動物保護団体によれば、何年か前に、この家族は田んぼで仕事していたところで見つけた野生のネコを保護して、育てたあとに大人になってから野生に戻したようなのですが、それがどうやらこの子ネコの母親ということでした。

母ネコはこの家族がとても好きになってしまったようで、それからも時折彼らの家を訪ねてきていたそうです。そのため、子どもを出産するときも、この家のそばを選んで、出産したようです。実は同じ週に、家族は母ネコに遭遇したのですが、その時はちょうど母ネコが生まれたばかりのネコを庭の安全な場所に移動させていたところでした。
「おそらく、赤ちゃんを運んでいた際に一匹、落としてしまったのでしょう」とタイ野生動物保護団体は言います。

家族はこの母ネコが、子ネコを取りに戻ってくるかしばらく待っていましたが、他にも子ネコがたくさんいて一匹いなくなっていたことを忘れてしまったのではないかと不安になってきたため、団体に連絡したそうです。連絡。それ以来、母ネコはどこにいるか全くわかっていません。
レスキューたちが駆けつけた時、子ネコは「とても冷たく、ミルクが緊急で必要な状況」であったため、団体の病院に連れて行きました。獣医が小さな子ネコを胸に近づけて温めている様子です。

この珍しいネコを、彼らはシンバと名付けました。
シンバは絶滅しかけているスナドリネコ種族のため、生き残ったのです。
人間のせいで絶滅しかけているスナドリネコ
人間たちによる生息地破壊のため、野生動物であるスナドリネコは絶滅危惧種に指定されてます。

タイ野生動物保護団体によれば、スナドリネコは最も危険に晒されている絶滅危惧種で、また東南アジアの小・中サイズのネコのなかで最も絶滅の危険が増大している動物です。特にタイでは近年、この種類のネコの数は減少しています。このたった3年間で、無線付き首輪で確認できるスナドリネコのうちの84パーセントが、狩猟または人間による生息地破壊によって殺されてるか死んでいるという悲しい結果も出ています。

しかし現在生後2日のシンバは、小さいけれど闘うネコです。
「今の時点では、シンバは獣医たちによるひっきりなしの看護を必要としています。シンバが必要としている全てがまかなえる、特別な保育器の中でシンバは懸命に生き延びようとしています。わたしたちはひたすら、希望を持ってこの小さな子ネコを応援しています」と保護団体は話しています。(lovemeow)
成長したスナドリネコ

実はレア種だった、子ネコのシンバ。小さな身体で一生懸命に生きようとしています!立派に大きく育ったシンバを見るのが楽しみです。環境破壊や生息地破壊によってたくさんの絶滅危惧種を生み出してきてしまった人間たちには反省と再考が急務です。