海外版『犬猿の仲』。イヌとネコって仲が悪いの?
何年も語り継がれ、アニメや漫画としても描写されてきた理論。それは、イヌとネコは本当に仲が悪く、永遠の敵同士だというものです。
でも、そのお話は本当なんでしょうか?イヌとネコは、本当に仲が悪いままなんでしょうか?
答えは「NO」です。実際には、イヌとネコの仲は流動的なものです。イヌとネコが出会ったとき、本能的な捕食行動や回避行動にでようとするか、お互いにちゃんとコミュニケーションしようとするかで、大きな差が生まれます。
動物行動学を基に、BluePearl Veterinary Partnersで獣医師をしているジルさんによると、イヌが初めて家畜として飼われたときから、イヌは小さくて毛皮がある動物を追いかけるように訓練され、交配させられてきました。
イヌが遠くにネコを発見すると、イヌの本能はネコを追いかけるように指令します。そして、これはもちろんネコを怖がらせます。
生物学的な見解は…?
「小さくて毛皮があり、素早く動く動物は、多くのイヌにとって興味の対象です。これは、生物学的には当たり前の行動です。ネコと一緒に家庭で育てられたイヌは、ネコと暮らすことを覚え、仲良くやっていきます。」と、ジルさんは語ります。
ネコや他の小さい動物と一緒に育ったイヌは、その環境に慣れ、動物たちを狩りの対象から外していきます。多くの一緒に育ったイヌやネコは、ジルさんが飼っているネコやイヌ達のように、深い友情を結ぶときもあります。

「ずっと一緒に育ったので、これからも彼らは仲良くしていくでしょう。狩りの場面にはなりえません。」
イヌとネコが上手くいかないと言われている理由は、彼らがお互いに違った生き物で、愛情表現も違っているところからきています。
イヌは、お互いのお尻のところの匂いを嗅いで、挨拶をします。そしてそれが、イヌ達のやり方です。ただ、これをネコにやってしまったなら、本当に驚かせることになるでしょう。
「イヌとネコが喧嘩をするのは、必然ではありません。違う動物同士のコミュニケーション活動を、もっと広めていってもいいですね。」
もしもあなたがイヌを飼っていながら、ネコも飼いたいとしても、彼らが瞬間的に嫌い合うことはありません。ただ、仲良くなるためには、少しばかりの時間が必要です。
結局のところ、コミュニケーションと理解力が、人間ののみならず、イヌやネコにもとっても大事なんです。(thedodo)
日本では非常に仲が悪い関係を「犬猿の仲」と言いますが、地域によっては「イヌとネコ」なんですね。自分とは違ったものを受け入れる器の大きさ、人間だけではなく、動物たちにも必要そうですね。