ひどい怪我をした捨て犬の仲間をずっと見守っていたもう一匹の犬。野良犬2匹の結末とは?
ある寒い、どんよりとした曇り空のある日、犬たちのためのボランティア活動をしているレスリーさんは捨てられたペットたちがいる場所へといつものように足を運びました。
テキサスのダラスの市街から離れた、手付かずの自然が残る地域に、野良犬たちは住んでいます。
その犬はとても静かで身動きひとつしないので、レスリーさんがもし、以前来たときに置いておいた木箱に腰かけなかったら、その存在に気付かなかったかもしれません。
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Posted by Rescue Dogs Rock NYC on Saturday, 7 January 2017
その犬は凍えて、そしてひどい怪我をしていました。
彼の脚にあった切り傷は深く、頭まで腫れあがっていて、レスリーさんは彼を見た途端、この犬が生き残る可能性も、その意志もないことを悟りました。
レスリーさんは、小さなブランケットが敷かれた箱の中で必死に暖を取ろうとするその犬に近づきました。

「彼にはもう自分の身体を動かす力さえ残っていませんでした。やっと頭を小さく上げることくらいしかできませんでした。完全に諦めているのがわかりました」とレスリーさんは回想します。

実はレスリーさんはこの地域で、The Underdog Projectという野良の動物にエサを与える団体のボランティアをしていたので、この犬のことは以前から知っていたのでした。
ベニーというこの犬は、野良犬になって数週間になります。レスリーさんは2歳前後のこのベニーを車まで運び、獣医まで連れて行きました。
そこで、脚の切り傷は非常に深く、骨にまで至っていることが発覚しました。
事態を見守る一匹の犬
現場には、この事態をじっと見守っているもう一匹の犬がいることにレスリーさんは気付きました。
この捨て犬たちのうろつく地には、ベニーの友達がいて、友達は彼をずっと見守っていたのでした。
1歳前後のラブラドールのベティーは、その場を離れることなく、ずっとベニーを見つめていたのでした。

ベニーを獣医に連れて行った救助組は現場に戻り、ベティーも車に連れて行くことに成功しました。

2匹の犬を無事に安全な場所に移動させたあとに、レスリーさんは最も手助けをしている犬たちを助ける団体であるRescue Dogs Rock NYC (RDRNYC)に助けを要請しました。
団体はベニーとベティーを引き取ることを約束し、「どんな犬でも絶対に守り通します」と代表のステイシーさんは言いました。
「来る日も来る日も、昼夜問わず、寒さの中で不安と痛みに耐え、箱の中にいたベニーを思うと胸が張り裂けそうです」と団体はFacebookページに書いています。「ベニーのためにどうか祈ってください。」

獣医に連れて行ったとき、ベニーはかなり危ない状態にありましたが、その後脚の怪我は回復し、一時的に面倒を見る里親の元に引き取られました。
X線検査と血液検査を行い、脱水症状を防ぐために点滴を受けさせましたが、なぜベニーの頭がここまで腫れ上がっているか理由はわかっていません。
しかし、彼はかわいくて愛らしい本来の性格を見せはじめました。
「ベニーは人懐こく、愛情に溢れ、おもちゃが大好きで、そして触られたり綺麗にされたりすることに一切抵抗を示さない、とても良い子です。」とレスリーさんは嬉しそうに語ります。

ベティーはまだまだ人や新しい環境を怖がっているそうですが、「ベニーとベティーが旅ができるようになったら、新しい飼い主に引き取ってもらうために2匹をニューヨークに連れて行く計画を立てています。」とステイシーさんは言います。(thedodo)
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Posted by Rescue Dogs Rock NYC on Saturday, 7 January 2017
怪我をして、寒い中ずっと苦しんでいたベニー。無事に救護されて本当に良かったです。そして彼をずっと見守っていたベティーも、早く素敵な飼い主に会えると良いですね!